「考える」を考える〜見たことある問題しか解けない〜

〜考えるを考えるパート1〜

👓授業内や自習中。手が止まっている生徒さんに「困ってる?」と私。「今、考えてるところ」と生徒。よくある場面です。すぐに人に頼ろうとするよりも自力でなんとか取り組みたい、という気持ちは素敵です。それを邪魔することは極力控えます。解けたときの喜びも自力で解いた方が大きいでしょう。しかし、「考えても解きようがない問題」だとしたら…?終わりが見えない努力はむなしく、また苦しいものです。受験生ならばなおさら、入試までの限られた時間の中で触れるべき全ての問題に触れておくために時間の浪費は防がなければなりません。

👓「考えても解きようがない問題」は大きく2種類に分けられます。1つは「理由なしにそう決まっている」という種類の知識を要求する問題です。「徳川初代将軍が家康なのだから、きっと2代は秀忠だな!」とはならないですよね。暗記しておくしかないわけです。もう1つは「考えた人が天才すぎて真似しかできない」という種類の問題です。直角三角形を眺めて自力で三平方の定理を生み出す、などは現実味がありません。

👓いずれにしても重要なことは、「考えても解きようがない問題」と「すぐには解けないけど考えれば解ける問題」の見分けが非常に難しい点です。自分の持っていない知識が必要かどうか判断する、というのは初めて食べる料理に知らない食材が入っているかどうかを当てるくらい難しいです。大胆に言い切ってしまえば、基本的に中高生は「見たことのある問題しか解けない」という前提でいいと思います。

👓たくさん類題を解くことの価値がこのあたりにあります。新しい考え方を導入されたあと、「その考え方はこんなふうに使える」「少し変わってもこんなふうに使える」「全く違って見える問題でも実はここに入っている」という経験が「演習量」の正体です。未知の問題に取り組む力を身につけていくというより、「似ている!」「同じだ!」と感じる感性を磨いていくステップが必要だからこそ、似た問題をたくさん解くことになります。「考える」の本番であるテストの場では「あの考え方が使えるかな?それともこっちの考え方かな!」と考え方を選ぶことだけすればいいようにするのが強い作戦です。とはいえ…? 👓次回は、「知っている、練習もした問題のはずなのに解けない」という状況にある落とし穴とそこからの脱出方法を考えます。楽しみに首を長~~くしてお待ちください。

爽育communityへのご相談・ご質問は
下記よりお気軽にお問い合わせください

無料個別相談会 予約フォーム

無料相談会は平日、土曜日11時~23時

お電話でのお問い合わせはこちら

通話可能時間 平日・土曜日 14時〜22時

メールでのお問い合わせ

mailアイコン メールフォーム

24時間送信可能