本質を考える〜”宿題”への正しい向き合い方を〜

⚡かなり個人的な見解を述べます。今、わが子を含む幼稚園児から高校生までの成長に触れ、どこに分岐点があるのかに興味を持っています。前提として、まったく同じ子ども、育った環境があるわけはなく、いろいろなものごとが入り組んでの成長ですので、これだ!というものを断定することはできません。ただこれだけ子どもと触れ合っていると、「わが子はこれだけは絶対に気を付けよう」というのが見えてきます。

⚡最近特に考えているのは「宿題への取り組ませ方」です。宿題の取り組み方が与える学力への影響はかなーーーり大きいと思います。特に小学生の時にです。取り組み方というよりも感覚でしょうか。

⚡保護者から「とりあえず出しなさい!出すことが大切なの!」という発言が増えてくると危険信号な気がします。そして子どもが「とりあえず出せばいいのか、とりあえず出そう」となり、そこで学校の先生が「これはとりあえず出しているだけ!本質とはずれています」と突き返してくれればいいのですが、そんなこともなく、よくできました!スタンプが押されたノートが返ってくる。「怒られずにすんだ!」→「OK♪」と子どもにインプットされ続けていれば、この現象はけっこうリスクだと思います。

⚡宿題の本質を忘れる。実は子どもだけじゃなく、保護者も。保護者も出しているからいいかになってくる。「宿題だしたの?」「だしたよ」「ならOK」となる。これで終わるようになると、子どもによっては提出することが目的になる。それがミッションであるなら、できるだけ早く、楽にという思考が働く生徒がいても全くおかしくありません。すると平気で答えを写すや、問題を飛ばすなどの行為がでてきます。それが当たり前になると、中学生でも平気でします。爽数研で「チェックテストは宿題と同じ問題からの出題だよ」と言って、宿題をしたノートを見てもそこそこ〇がついている。でも平気でチェックテストは0点。それに違和感がないのか、これでも過ぎていっているからOKと考えているのか。どちらにせよ、この感覚に子どもたちが陥る可能性が高い教育環境に、恐ろしさを感じるのです。

⚡爽数研では、授業のチェックテストも、トレーニングの暗記テストも、基本は同じ問題からの出題です。これには様々な意図があるのですが、一番は先述した習慣、感覚を正常にもどしたいからです。爽数研のこの宿題(というよりも課題という言い方をしていますが)、これは多いのか少ないのか。たまに質問がありますが、その感覚が難しく、「100点をとれるように仕上げる」になるので、多く感じる場合も、少なく感じる場合もある、というのがお答えです。実際にはお子様がまだその感覚にならず、何もしないのはよくないので、一応やっているのかチェックはしています。ただそれ自体が負担になる量には基本していません。学年や生徒によっては、100点を取るためのアドバイスとして、3回しなさい、いつしなさい、など回数や実行のタイミングまでアドバイスをする場合もあります。

⚡何が何でも宿題をだしなさい!とかなりチェックを厳しくしている進学塾もありますが、ここにもし先ほどのべた宿題感覚の子がいたら、よりその感覚に拍車がかかってしまいます。このあたりでも「トップ学校にトップレベルの生徒を集めて導く」という大手進学塾のスタンスが見て取れます。たまに、勉強が苦手でなかなかしない生徒に「もっと宿題を、もっと厳しく」を求められる保護者様もおられますが、これは教育関連でリアルに子どもと接している人からみれば、かなりハイリスクな対策と言えます。

⚡少し学校の宿題について考えてみます。
宿題はそもそも
「授業で習った内容を定着させるためのもの」です。好きなように復習しなさいではなかなかできないので、先生が決めてくれます。先生も本来は全員の復習に付き合いたいわけですが、それが現実にはできないので、生徒自身、つまり家庭(学校外)にお願いをしているわけです。宿題に取り組む段階として
【宿題に取り組むステップ】
①自分で解ける
②自分で解けない
→教科書やノートを使って自分で解決できる
③自分で解けない、②も難しい
→周りに頼る、周りがサポートできる
※サポートとは解くためのものであり、解答を教えるという意味ではありません。

この3つに当てはまらない限り、本来の宿題の目的を満たしたまま、宿題を完了させることはできません。つまりこの3つに生徒それぞれの環境で全力で取り組んだ場合、すべてできていなくてもOKとしなければならないと思うわけです。

⚡ただそこまでチェックできないので、ノートやワークの仕上がり具合でみるわけです。それ自体が成績に影響することもあります。難しいところだと思いますが、これを成績の判断基準にしていることが、なんとも言えないところです。

⚡ならば、生徒に出す宿題のレベルを一人ひとりは無理だとしても、レベル帯で分けなくてはいけない。①、②で解決できる量を調整してあげるということです。でもこれも現実的にはなぜか難しい。「平等に…」という人が多いからなのでしょうか。レベルに合わせてあげる方が平等のような気がするのですが。もちろん現実的な学校の先生の労働負担とのバランスもあるでしょう。

⚡え~っとじゃあどうすればいいのかですが、ここまで述べておいて、そこやろ!って感じですね。すみません。生徒や家庭環境にもよるので、万能の対策はありませんが、まずは先述した①②③で解決できないか動いてみる。それで無理なら
④-1 成績ダウンを覚悟でそのまま出す
④-2「宿題の本来の目的とはずれる、でも提出も大事」と説明し、提出物作成としてサクッと作業させる
くらいですかね。

⚡僕は、わが子の場合、今の気分だと、③が無理な場合、④-1の方向にいくかもしれません。それくらい「提出のための宿題」がもたらす悪影響を感じているからです。ただこれは公立小学校ならです。これが公立中学校になると少し話が変わります。提出物が、高校入試に必要なポイント「内申点」に大きく影響するからです。受験も大切な成長ポイントと考えていますから、ここはさすがに無視はしにくい。となると④-2かなとなります。中学になると、保護者がサポートしにくくなる場合もありますので、自分で「ここまでは学習としての宿題、ここからは提出のためにサクッと仕上げる」という判断ができる必要があります。

⚡上位の子はそもそも処理能力が高いのと、学習として宿題に取り組める範囲が広いので目立ちませんが、「提出物」を的確に判断する能力が高い場合が多いです。高校でも実はそうで、本質的に必要な行動を取捨選択できる子は強いです。トップ校にいって、自発的思考がたりず、言われたことだけやっている子は、ほぼうまくいきません。

⚡学校の先生は立場上アドバイスに限界があります。「わからないのは答えを写しなさい」や「この教科は力をいれなくていい(特に自分が担当でない教科にたいして)」は言えないからです。言ったらもめますね。僕はめっちゃ言いますが(笑)。基礎をやらないといけない子が、学校数学ワークの発展問題に悩んでいる。「なんて時間がもったいない、その時間があるなら、君の目標達成のために、これとこれをしなさい、それはサクッと提出物として仕上げるべし!」と言います。

⚡すみません。超大作になってしまいました。論理的に考察するのが好きな兼平は実はけっこう考えて、子どもたちの成長を本質から考えていると伝わりましたら幸いです。まとめると

·宿題の本質を考えてみよう!

·宿題と提出物仕上げの判断をしてみよう!

·習慣改善には爽数研のチェックテストやトレーニングテストで100点取るのが一番!

ってことです。塾だけでの環境がどうのこうのではなく、学校、ご家庭すべてが影響しているものだと思います。一人ひとりお話聞きながら、お子様に最適な方法をいっしょに考えていけたらと思っています。たくさんの改善方法や工夫はありますので、悩まずにご相談くださいね!


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